存在が溺れる

インターネットの粉塵 書いたり消したり

夢は憂鬱 忘れたいと願う度に思い出す

夢を見ることが多い。

その夢は良いものも悪いものも、はたまた普通すぎて記憶にすら残らないものまで多種多様である。

夢に出てくる人は全く知らない人、いわば自分の夢だけの"オリキャラ"が多い。オリキャラといっても二次元的な姿ではなく、そこら辺によくいそうな、何の変哲もない現実の人間の姿だ。
実在する人達も出てくるけれど、圧倒的にこっちのほうが出現率が高い。
なんか知らん幼馴染とか親友とか彼氏とかいた。

今日も今日とて筋の通っていない謎の人生の一角を夢の中で過ごして目を覚ました。

夢の中で何かしらの約束をしていて、その約束を果たせないまま目を覚ましてしまった。でも今はその約束が何かを思い出せない。よくある話だが。

約束を果たせないまま目覚めてしまったとき、時々『一生戻れない夢の中に置き去りにしてしまったな』という感覚を抱くことがある。
夢は見ても以前の夢の続きを見ることはない。
小説の主人公の人生がその小説の中にあるように、夢に出てくる人たちもその夢の中で人生を過ごしていると考えると、自分がタイムトラベラーの気分になる。小説や二次元を嗜んでもこういった気分にはならないのだけれども。

実在/非実在に限らず、夢で会った彼らは所詮その夢の中で生きているに過ぎない。現実に存在する人であっても、夢の中であったことは現実で起こっていない(起こったとしても別件だ)し、彼らの人格も人生も、自分の深層心理が勝手に作り上げて夢という形で昇華させたに過ぎない。

パラレルワールドで夢の中の世界が本当に存在するならば、約束をした子は約束が無下にされてしまったと怒ったりショックを受けるかもしれないし、決して再会することのない人間を待ち続けるかもしれない。
そもそも彼らは"私の夢の中の人間として生きている"ことを知らないまま生きている。
今いるこの世も実はそうなのかもしれない。

夢の世界に限らず二次元や小説、天国・地獄もそうだけど、現実の人間が生み出す世界というのは、現実の人間が作り上げている時点で「存在しない世界」ではないと思う。その世界の存在を知っている人が一人でも現実にいる時点で、「存在しない」はありえない。たまに疑問に思うんだけど、二次元は架空認識なのにあの世(天国)は架空でないことにされているのは何故?神様が〜とかブッダが〜とか言うけれど、歴史と同じで本当かどうかなんて誰にも証明できないじゃん。
現実に「架空の世界」として存在する世界。なんとも哲学的。

そんなこんなで、夢で会った知らない人とまた夢の中で再会できたらいいなと密かに思っている。
再会できたとき、私自身も相手も過去に会ったことを覚えているのだろうか?夢のことだから、再会したとしてもどうせ初対面か以前見た夢とは違う成り行きでの再会になることだろう。

そういえばこれを書いていて、刀剣乱舞の「放棄された世界」を思い出した。まるで同じだな。

あと基本的に占いは信じないたちだけど、夢占いを調べると少し当たることがある。バーナム効果っていうやつか。